あさイチ 認知症の漢方相談ビフォーアフターを紹介するコーナーです。
子供と祖母と生活していますが、認知症が酷く、イライラ、昂奮しやすく怒りぽい、昼と夜が逆転するなど、手に負えません。
体が元気なので施設にも行きたがりません、とにかく 漢方薬を買いに行きました。
この様な認知症の症状は家族の、皆様も大きな負担になり、老後も出来るだけ自分の力で生活を維持できればよいのですが、だれも避けられない現状です。
まして 核家族が進行して、家族で対応する事が大変です。
あさイチ特集で紹介された、漢方薬は中国医学の分類では「熄風剤」に属し、内風を鎮める処方です。
内風とは(脳の昂奮性増大、自律神経の過昂奮、脳血管のけいれんによるふらつき、めまい、手足のふるえ、筋肉のひきつり、けいれん、まひなど)
老化の進行などで、体の陰陽、五行、気、血、津液 のバランスが崩れさらに、震災の様な大きなストレス(気滞)などで、この様な「内風」症状の悪化が起きたようです。
熄風薬は即効性のある 漢方薬で、さらに基礎的漢方の組み合わせが症状の改善や予防に繋がります。気仙沼地方で取れる、カキ殻(牡蛎)、あわびの殻(石決明)なども熄風薬で、身近にある漢方薬で、高ぶる神経を鎮める効果があります。
さらに体を潤す滋陰清熱薬は、ジャノヒゲ(麦門冬)、芍薬、亀の甲羅(亀板)などがあり,手足のほてり、ほほが赤い、尿が黄色いなど、体液不足に効果が有ります。
清熱薬には、杉山に生える黄連の根(黄連)、くちなしの実(山梔子)が漢方薬として、身近に沢山あり,精神の高ぶりに効果があります。
食養生も、「食べ物は医薬」として、タイプ別に予防できます。
・血液どろどろの「瘀血」タイプ
年を重ねると、血液に粘りがでるため、血液の流れが滞り「瘀血」が生じやすくなります。高血圧や動脈硬化などが気になる人は要注意。
☆ 若布、黒酢、山楂子、小豆、黒きくらげ、ラッキョウ、黒豆、にんにく、玉ねぎ。
・老化が進む「腎虚」タイプ
中医学では、さまざまな老化現象は腎虚が原因で、「老化の進み方の差は、腎虚の進み方の差」と考えます。
☆ きのこ類、枸杞の実、白きくらげ、にら、くるみ、黒胡麻、松の実、うなぎ、靈芝茶。
・エネルギー不足の「脾気虚」タイプ
脾胃(消化器)は「気血」を生む源、脾胃が弱ると全身の気血が不足し、体や脳の機能も低下します、食欲や体力が落ちたなと感じたら、消化器を強化しましょう。
☆ 栗、米、麦、ぶどう、隠元、にんじん、りんご、豆腐、大豆製品。
・ストレスが多い「肝鬱」タイプ
イライラやストレスで肝の機能が減退し、気(エネルギー)の流れが滞り、さらに長引くと「瘀血」につながり、ストレスやイライラは認知症の悪化になります。
☆ しそ、はまなすのつぼみ(玫瑰花)、菊花、びわ、はと麦、どくだみ、トマト、きゅうり、みかん、緑豆。
昂奮を鎮める漢方薬に、腎陰の不足、瘀血、ストレスを改善する漢方薬や食養生を提案しました。さらにストレスを溜めないように ディサービスなどにも参加して頂き、楽しいひと時を過ごす事で、情緒の安定や穏かな毎日を送れる事と思います
現代医学と中医学(中国医学)の融合で認知症を改善し予防する、
中西医結合と言う考えが、日本でも取り組みが始まっているようです。
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